ぼんやりの極意
忘れるという
贅沢
悲しい記憶
抱いて
片隅で
震えるように
膝を抱えて
泣いていた
記憶の中
あんなに
鮮明なる
気持ちさえ
少しずつ
輪郭を
あやふやに
変えてゆく
ずっと
覚えていたなら
きっと
歩けないから
忘れていく
忘れる
記憶から
消して
それが
生きる術
そんな気がして
そんな気がして
贅沢
悲しい記憶
抱いて
片隅で
震えるように
膝を抱えて
泣いていた
記憶の中
あんなに
鮮明なる
気持ちさえ
少しずつ
輪郭を
あやふやに
変えてゆく
ずっと
覚えていたなら
きっと
歩けないから
忘れていく
忘れる
記憶から
消して
それが
生きる術
そんな気がして
そんな気がして