ポエム
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あんず、ごめんね
あたしが病気になって半年も入院したり
入退院 繰り返してた時
あんず(猫)は訳も解らずに
淋しかっただろうな
毎日 一緒に寝てたのに
一人で あたしのベッドで寝て
あたしを待ってたんだろうな

なのにあたしは自分のコトばかりで
何度も死のうとして 遺書には
『あんずのことお願いします』
だなんて 簡単に書いて
あんずを見捨てようとしてた

あんずにはあたししかいないのに
あんずにはあたしが死んだことなんて解らないのに
あんずは捨てられたと思うかもしれないのに
あたしは なんてバカだったの
あんずの気持ちを全然考えてなくて勝手だった

あんず、ごめんね
不安だったよね 淋しかったよね
あたしは飼い主として最低だ
最後まで責任を持たなきゃなのに

あの時 死ななくて良かった
病気が安定してきてあんずと
いっぱい過ごすことが出来て良かった

仕事から帰ってくると
階段上がってくるあたしの足音
解ってたんだね
いつもあたしの部屋から出で来て
目をこすりながら『ニャ〜ン』て鳴いて
出迎えてくれてた
可愛かったよ 嬉しかったよ

毎日 甘えてあたしの膝の上から
動こうとせず 愛しかったよ

あんずが病気で苦しい時
側にいられて良かった
最後も一緒に寝られて良かった

あんず ダメな飼い主だったけど
ずっとずっと愛してるよ
天国であたしを待っててね

19/11/06 19:36更新 / 耶弓 (やゆ)



談話室



■作者メッセージ
はやく逢いたい
でも、あたし、地獄に行ったらどうしよう
あんずに逢えない

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