雪の表紙
この冬 初めての雪が舞う
散らばるように 鼠色の空から
好きな絵を思い出す
降りしきる雪に 男が一人きり
彼はまっすぐに見つめている
雪原に棲む野生の生き物のよう
雪は彼を閉ざす
雪は彼を鋭くする
彼は雪がれ 彼は知る
生きろ 生きろ 生きろ
尽きるまで生きるしかない
蒼白の面の内側に
赤く命が鼓動する
雪は降り続く 静かに とても静かに
そして 彼もまた静かにたたずみ
こちらを見つめている
とある本の装丁の奥より
散らばるように 鼠色の空から
好きな絵を思い出す
降りしきる雪に 男が一人きり
彼はまっすぐに見つめている
雪原に棲む野生の生き物のよう
雪は彼を閉ざす
雪は彼を鋭くする
彼は雪がれ 彼は知る
生きろ 生きろ 生きろ
尽きるまで生きるしかない
蒼白の面の内側に
赤く命が鼓動する
雪は降り続く 静かに とても静かに
そして 彼もまた静かにたたずみ
こちらを見つめている
とある本の装丁の奥より