枝垂れ睫毛が項垂れて
一日中泣いてたんだろ？
雲の綾取りや
霞む灰皿で
雪色の目眩に凭れて

片付けの苦手な君だから
まだ指先は割れ目を詰り
済めば他人事
腕擡げて笑う
もう間に合わないや

気付いたら耳たぶの赤らめ
吸い殻を眺める一昨日の課題

パンパンにビール買い込んで
ボロドアを蹴り上げる
ほらだってそりゃ
退屈しとるんだろう？

目立たない様に
でもしたたかに
積み上げた優越感が
石に変わってしまった

手鏡合わせ鏡
つまらん事で頭蚊柱
別に良いじゃん？
いつか死による
ゴムみたいな目
あぁまた胸を搾ってる

そんなのは曖昧な磁石さ

あのビルの二、三階
散り散り街明かりで
チョコレートを噛む

生湿った手が繋がり
むず痒いから
ほらだってそりゃ
退屈してるから