蛹
優しい声が聞こえ始めたと言うのに
僕の身体はもたないそうだ
あんなアパートにずっと帰りたかったなんて
あの人がくれた幾つかの痣も
今は匂い程の手掛かりしかない
罪を運ぶ動物達
ダメなお父さんだと呟く虹
僕は泣きべそのままで
あなたを食べてしまうから
温かな窓辺に古い
線路と潮風が横たわる
ゆっくり歩いて来たのに忘れてしまった
ずっと行ったり来たりして
隅々の蛹を干涸びさしてしまった
ごめんね…もうごめんねが言えない
懐かしい畳の目を数え
僕も子供だったんだよ
僕でごめんと便箋の蝉
君は太陽に産まれて
僕は死んでしまうから
柔らかな木陰で
もっといっぱい虫を集めよう
僕の身体はもたないそうだ
あんなアパートにずっと帰りたかったなんて
あの人がくれた幾つかの痣も
今は匂い程の手掛かりしかない
罪を運ぶ動物達
ダメなお父さんだと呟く虹
僕は泣きべそのままで
あなたを食べてしまうから
温かな窓辺に古い
線路と潮風が横たわる
ゆっくり歩いて来たのに忘れてしまった
ずっと行ったり来たりして
隅々の蛹を干涸びさしてしまった
ごめんね…もうごめんねが言えない
懐かしい畳の目を数え
僕も子供だったんだよ
僕でごめんと便箋の蝉
君は太陽に産まれて
僕は死んでしまうから
柔らかな木陰で
もっといっぱい虫を集めよう