靴の中にいつの間にかひっそり入り込んでる砂
玄関先で外に放たれ
風にのって
雨に流されて
行き着く先は海だろうか
はたまた広大な砂漠の一員だろうか

ゆく先々で私が見ることのできない景色や物語を
いくつも見ているのだろう

私の靴の中に隠れて毎日同じ道を歩くより
随分エキセントリックな日々でしょう

風にのって見る景色はどうでしょう
風は気持ちいいでしょうか

雨水は疲れを包んであなたをまだ見ぬ土地へ運んでくれるでしょう

靴の中にいつの間にかひっそり入り込んでる砂
空から見下ろせば砂と大差ない私達も

同じように玄関先で放たれ
風の気の向くままに
自由でありたいものです

仕事終わり
玄関先で靴から砂を捌けながら
ふと思う