チャネリング
有刺鉄線が張り巡らされている
アンテナはその真ん中だ
時間はゲル状の生き物のように漂う
小刻みに震える指先からは
電波が流れ
透明に向かって走り
輪郭が浮かび上がる
唇の動きと同時に現れる
ミ、ズ、ク、ラ、ゲ
ならばここは海なのか
時間は濡れている
眼差しに水が浸入したのだ
存在は濡れている
感電死する一個体だからだ
やがて波がぼくらを砂浜に打ち上げ
夜が明けるとき
ミズクラゲは溶けてなくなっているだろう
焼死体は指差している
真ん中であることをやめて
ただ一点に向かって
アンテナはその真ん中だ
時間はゲル状の生き物のように漂う
小刻みに震える指先からは
電波が流れ
透明に向かって走り
輪郭が浮かび上がる
唇の動きと同時に現れる
ミ、ズ、ク、ラ、ゲ
ならばここは海なのか
時間は濡れている
眼差しに水が浸入したのだ
存在は濡れている
感電死する一個体だからだ
やがて波がぼくらを砂浜に打ち上げ
夜が明けるとき
ミズクラゲは溶けてなくなっているだろう
焼死体は指差している
真ん中であることをやめて
ただ一点に向かって