ブラックコーヒー
開けずにいたカーテンが少しだけ、
すきまを作っていることに気がつく。
ゆうがたの柔らかい日差しが、
読みかけのちいさな活字をやさしく、橙に染めていた。
わたしが、今日いちにちベッドの上で過ごしたことを、
責めも怒りもせず、夜がくることだけを告げて、
しずかに地球の反対側へ、朝を届けに行った。
淹れなおしたコーヒーはやっぱり苦くて、
それでもブラックで飲みつづけるのは、
堕落した土曜日の言い訳にしかならないけれど、
大人ぶったわたしに酔いしれて、栞をはさんで本をとじた。
いつも見守ってくれてありがとう。
明日はちゃんと朝ごはんをたべて、
買ったばかりのコートを着てでかけよう。
春はもう、すぐそこだ。
すきまを作っていることに気がつく。
ゆうがたの柔らかい日差しが、
読みかけのちいさな活字をやさしく、橙に染めていた。
わたしが、今日いちにちベッドの上で過ごしたことを、
責めも怒りもせず、夜がくることだけを告げて、
しずかに地球の反対側へ、朝を届けに行った。
淹れなおしたコーヒーはやっぱり苦くて、
それでもブラックで飲みつづけるのは、
堕落した土曜日の言い訳にしかならないけれど、
大人ぶったわたしに酔いしれて、栞をはさんで本をとじた。
いつも見守ってくれてありがとう。
明日はちゃんと朝ごはんをたべて、
買ったばかりのコートを着てでかけよう。
春はもう、すぐそこだ。
18/03/17 20:28更新 / 暮月