秋の詠
空が青くてきれいなのは、酸素を通して見るきみの目が透明だからだ。なにが汚いのかも分からないまま、生きていた頃とは違う、今は、なにがうつくしいのかが分からない、けれど、それすら悲しいとは思わなくなってしまった。見えないものすら見えてしまう、きみのその純粋さが羨ましくて、殺してしまいたい。ゆらゆらと変わる白は天使なんですって。すてき。水色と群青を混ぜてみたら満足のいく空ができた。もしかしたら、かみさまもこうやって、人間を創ったのかもしれない。だいじょうぶ、みんなおんなじだよ、あきのそら。