ポエム
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めぐるおと
さみしいとき、こわくて泣いて、
やさしいきみの、砦のことを想い出す。
わたしだけのものにしたくて、
何もなくたって、ふさぎ込んで、
かわいそうな自宅警備員になったよ。
ごぉごぉって鳴いてる。
結局いまでも
わたしはきみには逢えないまんま。
生きている。
かみをセットしていなくても、
ノーメイクでも、スウェットでも、
それが、そっちのがわたしだよ。
わたしらしいよ。
カッターナイフ、好きな人の手。
終わったあとにあなたが吸う煙草とか。
ひととちがう・おんなじって、
ほんとうはどうでもいい。
不格好なぼくの叫びを解剖して、
チューリップのアップリケを作ってあげよう。
18/09/03 13:07更新 / 暮月



談話室



■作者メッセージ
きみのてのひらを、わたしの砦にしてくれた。血のめぐるおと、生きているおと、ぼくときみでちがうけど、おんなじおと。

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