ポエム
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バンドマンの心臓
ぼくはきみの不規則正しい心音でありたい。
あの、ライヴのあとの喪失感が好きだ。野口と福澤が家出したって事実に、内臓を炙る感覚がしてもうすぐ死ぬのかもって。
三半規管がどうかしている。耳の奥で、ぐるり、ぬおん、そんな音はしないけれど。聴こえた気がする20時30分、終電はまだまだ先だ。

今も思う、きみが歌うたいでよかったって。イヤフォンの中の偽物に今日も拍手を贈ってあげよう。真新しいティーシャツはもうすっかりライヴハウスの香りだ。
17/12/03 09:07更新 / 暮月



談話室



■作者メッセージ
重低音が内臓にずしりと来るのが、ぼくには身体があるよって教えてくれる。人に野蛮ねって言われても、いいんだ。あの時間、あの空間の一部であったぼくに、怖いものは何もない。

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