こんな事になるなんて思っちゃいなかった
朝起きて　嫌々言いつつ学校に行って
友達と馬鹿な話で笑いながら
そこそこにうまい飯と　
それに伴うそこそこに充実した生活

致命傷　致命傷
僕は致命傷を負った
いつこんな事になったんだろう
心当たりはない
とにかく致命傷を受けた
それから僕は救いのないやつになった

何度も泣きそうになった
でも哀しい気持ちが増すばかりだった
もう月並な表現しか出てこない
もう言われてきたことしか言えない
もう消え失せてしまった何かを悼むことしか
もう、なんて言ったら良いんだろう
心が苦しい　涙が出そうだ
寂しいよ　でもなんでかわからないんだ

いてほしい「君」がいない
元からいないんだ
今でも彼らを愛している
もう何度言ったことだろう
もうこれしか出てこない
絞り出したんだ、燃えカスか、何か
灰になって、吹かれて消えた僕の全て

心が苦しい、涙が出そうだ
寂しいよ　でもなんでかわからないんだ

■作者メッセージ
私は、ねむるようにして、いつでも死ねる。ねむることと、死ぬこととが、もう実際にケジメが見えなくなってしまった。―――我が人生観(二)俗悪の発見
坂口安吾氏より