光を持つ彼ら
壱
幾千の光りが私を照らす
然しそれをじっと見れば
凍った事象にただ一つの光が反射して
キラキラと輝いている事に気付く
千は祖の一よりなり
一は永遠に一のまま
されど、永遠の長さを誇る
今日もその一は先端を伸ばしてゆく
弐
凍れる輝石を見つめると
彼らは何やら問いかけてきます
何やら英雄のような淫靡なような気持で
多少と言わず興奮して近づくと
彼らは何やらメッセージをよこしてきます
それは非常に真っ直ぐなのもあれば
非常に曲がりくねったものもあります
非常に元気なのもあれば
非常に静かなのもあります
私はそれを熱っぽく聴き
時に冴えた目でそれを見つめ
何度も
何度も
そしてまた聞こえてきます
輝きの 表皮に映る 我が体
醜悪のごと 対にありけり