ポエム
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詩人たちの森
私の森に降りてゆく
今日も私の聖地に降りてゆく

群青色の空に 星はなく
生き物の声は 僅かにもなく
なまぬるい風が吹く夜の森
白い灰が ふってくる
音も立てずに ふりそそぐ

白い灰が舞うたびに
手を伸ばして 掴みとる

掴んでも 掴んでも

その手には ほとんど残らない

それでも何度も 繰り返し
わずかに手にしたその灰を
汚れたデコボコバケツに水を汲み
中に入れて掻き混ぜる

掻き混ぜる 掻き混ぜる
色々考えているようで 無心のようで

そしてそれを火に焚べ 煮詰めて待つ


なにも残らないのか

ただの泥になるのか

美しい結晶になるのでは

やっぱり小石 かな


何の意味があるのか わからない
それでも繰り返す 何度でも
昔から 今も この先も

結晶ができた その時に
群青色のこの空に
まぶしいほどの星がまたたき
祝福の声で溢れるのではないか と

そして願わくば

浮かんだ星が
遠くの森にいる誰かにも
見つけてもらえれば
21/08/13 09:04更新 / こなゆき



談話室



■作者メッセージ
かと思えば、森に降りた瞬間に
ホタルが舞っているときもあったり
音楽が流れていたり、、、
皆様が心の声と向き合う時はどうなのだろうと思い
浮かんできました
いつも皆様の詩を読ませて頂いております 
ありがとうございます
ありがとうございます!

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