ポエム
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歩く
僕は過去をさかのぼる
周りのいるのは死人ばっかり
そいつらは本棚に収まって
名前の書かれた背中をこっちに向けてる

そいつらが教えてくれる
知りもしなかった物語を
みんなが知ってる話もあれば
自分しか知らないような話もある

僕はページをめくる そういう瞬間は
家にいると同時に旅をしてるのさ
誰かの心や感動の中を
僕は歩いてるんだ
その旅を僕は死ぬまで続ける

今この瞬間さえ 過去になって
未来の誰かはそこから一体
何を発掘するのかな
何かしらの驚きがあるはずだ

今を生きる人には
その価値がわからない
くだらないと思っていたことが
そうじゃないかも知れない

全ての人は空の下に
今この瞬間も連なっていて
みんな何かを待っている
電車でも待つみたいに

そんなときの気持ちを
紙に書いたり
歌にできたら
その奥ゆかしい心の中を
きっと誰かが歩いてくれるのに
25/03/05 20:15更新 / 南米こむすび



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