ポエム
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曇りの日
影のない日
雲は水を含んで
今にも吹き出しそうだ

用事があるから 早いとこ出かけて
さっさと帰らないと

服を着替える前に
窓を開けたら
誰かのギターの音が聞こえてくる
いつもの曲だ

そしてコンクリートの色をした空を
飛行機が横切る

ふと いつか過ごした日を思い出す
なにも特別なことなんて
起きなかった一日だったけど
なぜか覚えているんだ

その日もまた雲りの日で
今日と同じくらい寒くて
今日と同じような曲が聞こえて
飛行機が飛んでいたような気がする

頭の中に入った
大切な思い出に負けないくらい
それは輝きを放ってる
その光にきっと理由なんてないんだろう
でもとても綺麗だ

ひとしきりその記憶を愛でた後
僕は外へ出た
プレゼントを買わないと
25/01/21 23:48更新 / 南米こむすび



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親がもうすぐ誕生日

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