季節はめぐって
時が経つのも忘れて あなただけを見つめていた季節
愛だけを与え続けていた 太陽も翳る愛を
夏の終わりは 一瞬だった
いつしか枯葉が散る頃になり
人々はどこかへ消えていった
街のあかりが乏しい夜 僕はひとり船に乗る
やがて来る春を待ちわびながら
最果ての地平線まで来た
沈みゆく日を見ながら 僕は冷たい息を吐く
港のあかりがすべて消えた時
僕はふたたびあなたの後ろ姿を見た
周囲に少しづつ光が灯っていく気がした。
雪が溶けるころ 僕は君の幻を追いかけて もといた地に戻った。
20/05/10 07:03更新 / 毛糸