ポエム
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水の中の幻想








水しぶきにつられて 君がはしゃぐ

それ以上の意味など要らない日々だった・・・。

二人で笑い合っていた なにも知らないころの僕ら。


僕は君の本能を知る前に君から去ってしまった。

小さい頃から憧れていた 魂が燃えさかる恋

僕の幻滅が伝わって水滴のように散っていった。


川の向こう岸から君が手を振って

感傷に浸っていた僕を打ちのめす

二人でもがきあった時間が 氷の時計に思えた。


出会った日の期待が いびつな形で崩れていく

水の中から突然でてきた人影を 

君だと錯覚して 僕の意識は霧の中へかすんでいった。


それでも 僕が君に手を差し伸べて

びしょびしょの人生に大きな明かりが灯った

間違いなど ただの一雫もなかったと思える

僕が海の底に沈んでいく日が来るまで後悔することはないだろう。

そして君と出会えたことを誇りに 次の生に向かう。





20/05/12 06:30更新 / 毛糸



談話室



■作者メッセージ
恋愛に別れはつきものですね。

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