雪と戯れ
雪と戯れる静かな心よ
おまえが恋しいよ
無音の世界に
肩を貸して
背を撫で
睫毛に接吻して
私の心を抱きしめて
無邪気なおまえの美しさと厳粛は
私の孤独を微笑ませる
奥の森は丸々と太った
小鳥たちをやすらわせている
漬物樽のなかでは
聖護院大根に酢が染みてゆく冬だ
冬の寒さに羽織るように夢見よう
春の膳や甘くくすぐったい春風や
とろむ春眠や若草よ
あぁ、満開の桜!
待つことが美しいのは春だけだ
相思相愛の季節よ
私を抱くおまえよ
25/10/21 22:37更新 / 湖湖