お風呂上がりのグレープフルーツを
剥いて、香りを愛おしむ夜の
静かな安らぎよ

このちいさな幸せをあなたにあげたい

そっと果物をあなたの唇に運ぶ
そんな仕草は愛だろうか?

花びらが重なる開きかけの蕾のように
くれないに身体を寄せ合って
草の蔓のように
あなたの肩に腕を絡ませる

磁石のように
恋する惑星のように
ふわふわとあなたのエネルギーに吸い寄せられて

愛し合うというのは
垣根を超えて
障害を超えて
一つになろうとすること
そして
2つでしかないことを敬い扱うこと？

相手の羽繕いを手伝う鳥よ
番う、とはどういうことだろう？

ねえ、私の味方になってくれるの？

慰め
労り
赦す

共に笑い
撫でさすり
瞼にキスしたりする
それは存在への祝福だ
静かに
静かに