ポエム
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海は呼ぶ
季節外れの
赤い鼻緒の桐下駄を
ペディキュアも塗らない素足に
引っ掛けて立っていた

夜の海は荒くぶぶいている
夏が終わった寂しさは
無くした黄色いバスケットのせい

手紙をたくさん入れた、
黄色いバスケットを無くしたの

何処に行ったの?
海は私を呼ぶのに
何も答えず
泡の波涛が散るだけ

キレイと思ったら勝ちなのよ

海には魔物が棲み
おまえから盗んだそれを
夜毎、海の底で食らうのだ

海は実は機械仕掛けで
魔物が食らった
情熱や純粋を燃料にして稼働している

海上の月はその秘密を知っている
月は伴侶の大地との約束を守り
ただ黙って、黙って、黙って

太古から、かくあれかし、と










25/10/01 10:27更新 / 湖湖

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