ポエム
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アサガオ
ふとアサガオを思い出した

あれは小学生の涼しい夏の朝だ
私はレモンイエローのお気に入りのワンピースを着て
朝日新聞を小学校の脇の理科室の
ヒンヤリとした、
コンクリートの台に座って読んでいた

周りにはアサガオの鉢が紫や水色に咲いていた

すると、向かいの家から
男の声で
「おはよう!」
と聞こえた

見あげれば二階の窓におじさんが立っていた

「これ知っているか?」
そう言うと、おじさんは
前の当たりをブルン、といじった

パンツを履いていなかった

ブルブル震える心を隠して
目が悪いからよく見えません、
とのような言い訳をして
私はそこを立ち去った

もうそこには行けなくなった

アサガオを見るとその残念な記憶を思い出す

朝の一瞬に咲くいじましいアサガオよ
私の健康で愛おしい子供時代よ
アサガオに罪は無い
無邪気に咲き
束の間を精一杯に歌うおまえよ











25/08/18 22:02更新 / 湖湖

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