路上のアート
あれは三十年近く前のことだ
若い女だった私はインドのボンベイにいた
路上を山盛りのサトウキビを積んだ
大八車のような車が通った
辺りは甘い匂いでぷんぷんだ
私は興味半分で連れと共にカタコトの英語でオーダーした
まず車の上にはレトロな万力構造の絞り機械が載っており
黒い肌をした上半身裸の男の二人組が
時計のようにぐるぐる回って
挟んだサトウキビを絞っていく
サトウキビはベロのように挟まれ
潰され
筋肉質なルンギ1枚を着た男たちの汗が
酷暑のギラギラの太陽のしたに光る
絞られた液体は硝子のコップに移し替えられ
さあ一口!
暑い国でその新鮮で青臭い甘さが最高なのだ
そして、このショーが労働をシンボリックにして
まこと芸術のように美しかったこと
忘れられない
若い女だった私はインドのボンベイにいた
路上を山盛りのサトウキビを積んだ
大八車のような車が通った
辺りは甘い匂いでぷんぷんだ
私は興味半分で連れと共にカタコトの英語でオーダーした
まず車の上にはレトロな万力構造の絞り機械が載っており
黒い肌をした上半身裸の男の二人組が
時計のようにぐるぐる回って
挟んだサトウキビを絞っていく
サトウキビはベロのように挟まれ
潰され
筋肉質なルンギ1枚を着た男たちの汗が
酷暑のギラギラの太陽のしたに光る
絞られた液体は硝子のコップに移し替えられ
さあ一口!
暑い国でその新鮮で青臭い甘さが最高なのだ
そして、このショーが労働をシンボリックにして
まこと芸術のように美しかったこと
忘れられない