ポエム
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寂しかったから太陽を食べた
冬のコーヒーが香る朝
カーテンを開けて
張り切って横切る当たり屋の愛猫に挨拶する
おはよう、おまえさん

昼ご飯の支度に包丁が鳴る音は
クラシック音楽を聴くのに値する
和やかな生活音よ

猫は外から聞こえるバイクのブルン、と
吹かす音に飛び上がる臆病さんだけれど
私はそんな彼の小心を笑い愛おしむ

用事も一段落
午後のぽっかり空いた時間にふっと孤独になる
寂しかったら太陽を食べよう
移動して白壁に陰を刻んでいく冬のひだまりよ

寂しかったから太陽を食べたよ
そしたらオレンジみたいに香ったよ
あたい、オレンジみたいに香ったの






25/02/24 15:28更新 / 湖湖



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