その花は今となっては日陰に咲いていた
昔、太陽に愛されて健やかだったおおらかさが泣く
その花のおしゃべりはやせ細る
日陰には闇がある
闇には潜む者がいる
その花は己の血で取り引きする

太陽の燦々にかわいい女が笑っていた

それはナイフのように差し込み無言を連れて来る
他人のお祭りが大通りに催され招待状は来ない

祝福という名のマネキンの手が海辺の波に洗われてはもんどり打っている

悲嘆をよく煮て
上澄みでゼリーを作る
私は上澄み以外を持て余した
私はこのおばさん臭いスモックが嫌い
しかしこの工場は地下深くにあり
貧しく食い詰めた者ばかり働いている
抜け出すには大金が要る
財布の中には凶暴な虫が住んでいて火花が音を立てる