芽吹く
私は芽吹く
冬虫夏草の心よ
指先から水仙が私を吸い
あらわに冬の野に吹き出て
私は芽吹く
寒かった心に悲願が灯り
木枯らしがおこり
肩口に血脈する椿が滴り咲く
私は芽吹く
耳は尖り
聞きたかった
受けたかった囁きを抱く
花びらのかまくらか手のひらとなり
温かく呼吸するやわらかなチューリップが咲く
私は芽吹く
股の付け根に咲く薔薇よ
眠りから覚めて
望むことを安らかに
太陽を愛する女が
時の経過を笑い
あなたを見上げて
羽化して甘露を吐く薔薇となる
花束を抱いて裸で眠るなら
心、澄み渡る白い冬がいい
花々に口づけされる甘い夢を見ながら
私は芽吹き咲く
かたく腕を重ね脚を重ね
あなたを身籠るかのように
きしり、と抱き合い結び合え、心と体よ
窓を揺らす冬風に海原を漕ぐ者のように揺り籠させて
冬虫夏草の心よ
指先から水仙が私を吸い
あらわに冬の野に吹き出て
私は芽吹く
寒かった心に悲願が灯り
木枯らしがおこり
肩口に血脈する椿が滴り咲く
私は芽吹く
耳は尖り
聞きたかった
受けたかった囁きを抱く
花びらのかまくらか手のひらとなり
温かく呼吸するやわらかなチューリップが咲く
私は芽吹く
股の付け根に咲く薔薇よ
眠りから覚めて
望むことを安らかに
太陽を愛する女が
時の経過を笑い
あなたを見上げて
羽化して甘露を吐く薔薇となる
花束を抱いて裸で眠るなら
心、澄み渡る白い冬がいい
花々に口づけされる甘い夢を見ながら
私は芽吹き咲く
かたく腕を重ね脚を重ね
あなたを身籠るかのように
きしり、と抱き合い結び合え、心と体よ
窓を揺らす冬風に海原を漕ぐ者のように揺り籠させて