ポエム
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とりあえず吐き出して
私は怒っているんです
本気で怒っているんです

顔が火傷しそうなほど熱くて
けれど
手足の先からお腹まで順番に
じわじわと冷えて重くなっていくような

一つ一つは小さ過ぎてもう
何が何だか分かりませんが

集まって
集まって

長い時間をかけて
大きくなり過ぎてしまったのです


大きなそれらに押し潰されて

好きだったことも忘れてしまいました

嬉しかったことも忘れてしまいました

楽しかったことも忘れてしまいました

全て忘れて
私の中には今
怒りという感情しかありません

こんな気持ちになったのは
生まれて初めてです

私はこの怒りを
一体
どう処理すれば良いのでしょう



なぜでしょう

考えていたら
なんだか今度は

悲しくなってきました

私は何をこんなに
激怒しているのでしょう
疲れるだけじゃないですか

いつの間にか涙が止まりません
別に泣きたくなんてないのに
なぜなんでしょう

私は

私自身のコントロールすら
できなくなってしまったのでしょうか

それは

なんて悲しいのでしょう
私はなんて未熟で悲しい存在なのでしょう

こんなに悲しくなる瞬間が
他にあるのでしょうか

私はこの悲しみを
一体
どう処理すれば良いのでしょう
19/08/06 20:27更新 / きっちん



談話室



■作者メッセージ
人間は、一つの感情だけを変わらず抱き続ける事は難しい。いろんな気持ちを繰り返しながらその都度吐き出して、感情の記憶を塗り替えて、立ち直っていくのでしょう。

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