ポエム
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冷凍の春
暖気は訪れず
マイナス60 度で瞬間的に
急速冷凍された春は
わたしの掌で粉々に
握り潰された

薄い氷はガラスより脆く
男と女の関係はあまりに儚かった

咲く花の蕾をいつまでも
あなたは大事な玩具のように
ベランダの陽射しにあてていたが
冷凍死体を美しいと
めでる狂人だった

わたしの諦めの笑みに
あなたは読み取る
何か隠していない?
わたしは演技に疲れ果て
いつまでも続くはずのないノートを
あなたの目の前で破り捨てる

なにもかもお終いなのに
あなたときたら
陽光に騙されて
歌っていられる

そこから出られるか
残酷な逃走ー

はたして解けたら
また咲くのだろうか
待つことに
もう一度だけ
賭けてみようか
20/02/12 02:50更新 / シニヤ = シネー



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