1 月の雨が雪になるという歌があった
あめゆじゅとてちてけんじゃ
詩人は痛切な思いで青森駅の長いホームを
歩いて連絡船に乗り込んだ
青森挽歌はオホーツク挽歌になる
愛するものの哀悼のうただ
いま自分も同じ思いで
遠のく人を引き留められないでいた
あなたが人間でなくなるほど
壊れてゆくことの怖さ
雨は二人の間を冷たく雪にした
怒号と暴力の衝動を鎮める
呪文の部屋から逃れて
自分は駅のホームのベンチにいた
どこにも帰れない
狂う人をどうするか
死んだら諦めもつくものを
日々の死の棘は病のあなたの口から
汚らしく吐き出される
それに耐えて耐えて
耐えきれずに
自分は行き場のない人になる
いつしか口にする昔流行った歌が
どうにもならないいまを紛らせる
雨はそれから雪になる
詩人は痛切な思いで青森駅の長いホームを
歩いて連絡船に乗り込んだ
青森挽歌はオホーツク挽歌になる
愛するものの哀悼のうただ
いま自分も同じ思いで
遠のく人を引き留められないでいた
あなたが人間でなくなるほど
壊れてゆくことの怖さ
雨は二人の間を冷たく雪にした
怒号と暴力の衝動を鎮める
呪文の部屋から逃れて
自分は駅のホームのベンチにいた
どこにも帰れない
狂う人をどうするか
死んだら諦めもつくものを
日々の死の棘は病のあなたの口から
汚らしく吐き出される
それに耐えて耐えて
耐えきれずに
自分は行き場のない人になる
いつしか口にする昔流行った歌が
どうにもならないいまを紛らせる
雨はそれから雪になる