葉牡丹
街角の花屋も正月は
お休みと売り尽くし
花なんか買う人ではなかったのに
君と暮してから変わったか
いまでは素通りすることもなく
花屋の店頭を覗いてゆく
すると小さな鉢がどれでも五十円と
大晦日の処分セールが目についた
なんと嬉しやキャベツの小さいのが
安い安いと買ってくる
育てて大きくしてサラダか漬物
なんていいよなと
帰って君に見せたら
笑うこと
キャベツだなんて
それってお正月の葉牡丹よ
食べられないの
がっかりするぼくに
君は嬉々として
可愛いとさ
お供えの隣に葉牡丹
玄関が少しは華やぐかな