ポエム
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人工の光

クリスマスになると
街の並木は色とりどりの
LEDの電飾で飾られる
作られた光の演出に
酔いしれた人々は
寒空の夜に繰り出してくる
いつからかどこでも
イルミネーション
そのうち見飽きたら
次に来るのはなんだろう

花火もお祭りもしだいに
感動がなくなってゆくとき
みんなは気がつく
朝焼けや夕焼け
星空の自然の造形の美しさを
何億年もの空と海と大地の
四季の移ろいの色を

地上に光は多すぎる
暗がりを畏れる人間が
火を手に入れてから
闇は征服され
光は自由自在だ
それがアートになり
心を引き止めなくなったら
きっとみんなは明かりを消して
星空を見上げるのだ
太古の人々がそうしてきたように
みんな光の中に神を視る
19/12/28 00:29更新 / シニヤ = シネー



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