都会に蠢くもの
食糧を求め
仕事を求め
異性を求めて
都会を蠢くものに
自分も並ぶ
一日の糧に
ありつけるか
賤しい風采で
年の瀬の寒風に
身を晒し
日雇いの群れにいる
そんな金も餌もいらないが
気忙しい街に呑まれて
いつしか烏合の衆
生活の行列に
腹が減ってはいないのに
押され流され
負けじと安売りの
欲の坩堝に巻き込まれ
あさましく一日の
職にありつく
せめてどこへいようと
見失うなよ自分
喧騒の只中で
虫や獣にはなるなよ
都会に渦巻く客寄せと
狂乱から逃れ
落葉に埋もれてはいられない
離れ眺め取り戻せ
自分をば