汗まみれ
汗にまみれ
泥だらけになり
手も真っ黒になって
働くことの嬉しさ
自分をへとへとにさせ
酷使することの快感
おれはどがつくMだから
自分を痛めつけ
ズタズタにすることで
許しを乞う
生きていることが罪なら
罰をみずから与えよう
痛みや苦が一人の人を
楽にすると思えば
なんでもないことだ
おれはそうした契約を
密かにしていた
苦と楽とを取引する
誰かのためになるならと
汗は流すが泪は見せない
それはおれの不廃物
濾された労働のカスだから
舐めたら塩の味がする
塩は貨幣と同じサラリー
幸せの代価だ
もっと汗をかけ
そいつが生きている実感だ