ふたたび表札のない部屋
新しい部屋に越してきて
郵便受けもドアも表札は空欄だ
あなたと最初に越して暮らした
あの隠れの部屋のように
あのときは仮想の追ってから
逃れるように名前は伏せた
誰にも知らせてはいけないと
親にも息子にも居所を教えず
わたしたちはひっそりと暮らしていた
あれから五年数か月
ようやく一人に戻っても
表札に名前はない
ここはあなたからの隠れ家だった
またここから
表札のない部屋という
生活詩を記録として書き始める
郵便受けもドアも表札は空欄だ
あなたと最初に越して暮らした
あの隠れの部屋のように
あのときは仮想の追ってから
逃れるように名前は伏せた
誰にも知らせてはいけないと
親にも息子にも居所を教えず
わたしたちはひっそりと暮らしていた
あれから五年数か月
ようやく一人に戻っても
表札に名前はない
ここはあなたからの隠れ家だった
またここから
表札のない部屋という
生活詩を記録として書き始める