I U mi の底
厚さ2mmの潜水服を着て
水深100mをゆっくり降りてゆく
数分間のあいだ
何もない時間の鏡が 外の時間の景色を
ボールを投げた時のように放り込んでゆく
鼓動が聞こえて
鼓動だけが聞こえて
idoの底へと降りてゆき
雪のように
雪のように
底へ着いたら溶けて
浮かんでゆく無数の泡雫のように
脱ぎ捨てるように
昇ってゆき
重なってゆき
海と大気の中間線に重なり
何もある時間の波の中
収束して
収束して
目が覚めた時のように
目を開けて
海の風と
風の海のあいだを
誰かが迎えにくるまでずっと
眺め続けるのだろう
水深100mをゆっくり降りてゆく
数分間のあいだ
何もない時間の鏡が 外の時間の景色を
ボールを投げた時のように放り込んでゆく
鼓動が聞こえて
鼓動だけが聞こえて
idoの底へと降りてゆき
雪のように
雪のように
底へ着いたら溶けて
浮かんでゆく無数の泡雫のように
脱ぎ捨てるように
昇ってゆき
重なってゆき
海と大気の中間線に重なり
何もある時間の波の中
収束して
収束して
目が覚めた時のように
目を開けて
海の風と
風の海のあいだを
誰かが迎えにくるまでずっと
眺め続けるのだろう