ハツカネズミ
ある日
ハツカネズミが
我が家に現れた
たまにゴソゴソ言うと
思ったら
大胆にも
夕食の最中に
テレビの裏から出てきて
悪びれもせず
悠々と目の前を横切り
台所のシンクの裏へと
消えていった
次の日
ネズミ捕りを仕掛けた
殺すには忍びないので
ポリバケツを使った
自作の罠を仕掛けた
バケツの上に
仕掛けた餌を取ると
落ちる仕組みだ
次の日の朝
餌だけが取られ
ポリバケツは
しぃんとしていた
思ったよりも
狡猾だった
何日も罠の餌だけが
取られるので
市販のネズミ捕りを
買ってきた
もちろん生け捕り用だ
さすがに市販の物は
良くできていて
夜中にビックリするような
大きな音で罠が稼働し
小さなハツカネズミが
捕獲された
次の日
何処かへ放しに行こうと
捕獲されたケージに
入れたまま
朝になった
罠のケージには
糞だけが落ちていて
罠のケージは
しぃんとしていた
僅かな隙間から
逃げたらしい
思ったよりも
狡猾だった
狡猾だが
頭が悪いのか
その日の夜にも
凄い音をたてて
罠が稼働し
またもや
ハツカネズミは
生け捕りにされていた
罠の隙間に
テープを貼り
近所のごみ捨て場に行き
帰って来ないように
説得し
ハツカネズミを放した
そして次の日
ハツカネズミは
500メートル程離れた
ごみ捨て場から
帰って来た
またネズミ捕りを仕掛け
また夜中に凄い音で
生け捕りにされた
次はもっと遠い所へ
放しにいった
度重なるやり取りで
愛着がわき
もし次戻って来たら
我が家で飼っても
良いなと
思った
人気の無い空き地
ケージの扉を開けると
ぴょんぴょんと
跳ねて草むらに
消えていった
そして二度と
ハツカネズミは
戻って来なかった
後日その話を
年配の女性に話した
年配の女性は
ネズミは子宝の象徴よ
そして今年はネズミ年ね
と笑った
その年に
我が家に
赤ちゃんがやって来た
感謝して
良いのやら悪いのやら
複雑な気持ちです
ハツカネズミが
我が家に現れた
たまにゴソゴソ言うと
思ったら
大胆にも
夕食の最中に
テレビの裏から出てきて
悪びれもせず
悠々と目の前を横切り
台所のシンクの裏へと
消えていった
次の日
ネズミ捕りを仕掛けた
殺すには忍びないので
ポリバケツを使った
自作の罠を仕掛けた
バケツの上に
仕掛けた餌を取ると
落ちる仕組みだ
次の日の朝
餌だけが取られ
ポリバケツは
しぃんとしていた
思ったよりも
狡猾だった
何日も罠の餌だけが
取られるので
市販のネズミ捕りを
買ってきた
もちろん生け捕り用だ
さすがに市販の物は
良くできていて
夜中にビックリするような
大きな音で罠が稼働し
小さなハツカネズミが
捕獲された
次の日
何処かへ放しに行こうと
捕獲されたケージに
入れたまま
朝になった
罠のケージには
糞だけが落ちていて
罠のケージは
しぃんとしていた
僅かな隙間から
逃げたらしい
思ったよりも
狡猾だった
狡猾だが
頭が悪いのか
その日の夜にも
凄い音をたてて
罠が稼働し
またもや
ハツカネズミは
生け捕りにされていた
罠の隙間に
テープを貼り
近所のごみ捨て場に行き
帰って来ないように
説得し
ハツカネズミを放した
そして次の日
ハツカネズミは
500メートル程離れた
ごみ捨て場から
帰って来た
またネズミ捕りを仕掛け
また夜中に凄い音で
生け捕りにされた
次はもっと遠い所へ
放しにいった
度重なるやり取りで
愛着がわき
もし次戻って来たら
我が家で飼っても
良いなと
思った
人気の無い空き地
ケージの扉を開けると
ぴょんぴょんと
跳ねて草むらに
消えていった
そして二度と
ハツカネズミは
戻って来なかった
後日その話を
年配の女性に話した
年配の女性は
ネズミは子宝の象徴よ
そして今年はネズミ年ね
と笑った
その年に
我が家に
赤ちゃんがやって来た
感謝して
良いのやら悪いのやら
複雑な気持ちです