忘却
はじまりは
まずは遠くの方から
それは
小さきものの
羽ばたきのように
君の事は
よく知っているよ
甘い樹木の匂いの中
絡まった
銀色のスリンキーを
笑いながら
ほどいてくれたのを
君の事は
よく知っているよ
双子だった君が
鎖骨を折り
病院にも行かず
僕には
どちらが骨を折ったのか
未だにわからないんだよ
君の事は
よく知っているよ
君だけの場所に
沢山の穴が空いて
覗き込む目は
君から蒼色の時間を
吸い取り
耳を塞ぎ
壁に穴を開けたのを
君の事は
よく知っているよ
あの場所で
あの日
僕らは
会おうと
約束をしたのに
君は現れず
君の妹からの電話で
君には
2度と会えないことを
僕は知ったんだ
全て遠くなってしまった
全くもって
遠くなってしまった
あんなにも
沢山あったのに
何もかもが
遠くなってしまった
君のことも
君のことも
君のことも
そして
君のことも
忘れてしまった
忘れてしまったけど
僕はしあわせです
忘れてしまった
全てのものと
出会えて
僕はしあわせです
しあわせな僕を
忘れないでください
いや
もとい
忘れてください
まずは遠くの方から
それは
小さきものの
羽ばたきのように
君の事は
よく知っているよ
甘い樹木の匂いの中
絡まった
銀色のスリンキーを
笑いながら
ほどいてくれたのを
君の事は
よく知っているよ
双子だった君が
鎖骨を折り
病院にも行かず
僕には
どちらが骨を折ったのか
未だにわからないんだよ
君の事は
よく知っているよ
君だけの場所に
沢山の穴が空いて
覗き込む目は
君から蒼色の時間を
吸い取り
耳を塞ぎ
壁に穴を開けたのを
君の事は
よく知っているよ
あの場所で
あの日
僕らは
会おうと
約束をしたのに
君は現れず
君の妹からの電話で
君には
2度と会えないことを
僕は知ったんだ
全て遠くなってしまった
全くもって
遠くなってしまった
あんなにも
沢山あったのに
何もかもが
遠くなってしまった
君のことも
君のことも
君のことも
そして
君のことも
忘れてしまった
忘れてしまったけど
僕はしあわせです
忘れてしまった
全てのものと
出会えて
僕はしあわせです
しあわせな僕を
忘れないでください
いや
もとい
忘れてください