ポエム
[TOP]
王道
黄金の菜の波の中


佇む一本の大樹


古びた枝の先に残る


千年前の嵐の跡


枯れた想い出に


もたれかかる少女が一人


口ずさむのは子守唄


眠れぬ民を癒して


再びこの菜に雨をふらす


歌と詩のぬくもりが


清浄へといざなう


振りかえれば崩れた地平線


夢を持てない地獄の中で


君は何を願うのか


希望の灯は消え


まつりごとも終わりのようね


王道の行方さえわからない


朱色の灯が巌角へ消えて


若紫の夜がやってくるだけ



19/04/01 00:00更新 / 喜楽一膳



談話室



TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c