ポエム
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妄想
瑠璃色の夏

過ぎ行く夕日

追いかけなくても

すぐ側にある



足先に当たる波

火照った体を冷やし

あの人との思い出を

寄せては返す



セピア色の涙

白黒の世界で

たった一つの色だった

あの人はどこに



帰り道で咲く

秋を告げる七草は

風に吹かれて一人

暑い空を見上げる



あと何日あと何日と

カレンダーを指でなぞって

時間を戻せれたら

どうか7月29日に



自販機のお釣は

まだポケットの中

返す間もなく

夏は終わる



寄り添う影は

二つで一つ

ちっぽけな女影が

一つになれずに泣いている



またどこかで

また会う日まで

カッコつけた後ろ姿

全ては夢の中



18/08/13 01:02更新 / 喜楽一膳



談話室



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