歳をとる旅に出よう

久しぶりに涙を流そう

慰めは必要ないから

だから側にいて



世界は丸いから

真っ直ぐ進めば帰ってこれる

道を踏み外したり

力尽きなければ



だけどそこは理想郷じゃなく

ただの平凡な道

心配する必要はない

進めば分かる

己がいかに弱いのか



歳をとる度に

足袋の重要さが分かる

泣ければ良いが

泣くことさえ出来ない闇で

音を立てずにひた歩く



何もせず

楽な道ばかりで悪いのか

世情は忘れて

己を見つめ直せばいい

なにものからも解き放ち

解き放たれて新しく

生きることこそ自分らしい



歳をとる旅に出よう

ただ歳をとるだけで良い

常識人になる必要はない