川辺にて
真夜中の川辺にて、しゃがみ込んで川の流れる音に耳を澄ませていると、長い無精髭を生やした男が隣に来た。
男はくたびれたおそらく茶色の長いコートを羽織り、深々と帽子を被っていた。
「何しに来たんですか。」
つい、問いかけてしまった。
「川の流れる音を聞きに来たんだよ。」
僕と同じだった。
「川は綺麗な言葉しか知らないのがいいんだよ。」
男はそう続けた。
「雨が降ったらそうはいかないよ。」
僕は少し反論した。
「そうかもね。」
男は答えた。
そこからはもう何も話さなかった。
三十分程して男は何も言わず帰った。
それから少し考えた。きっとみんな疲れてるんだと。
男はくたびれたおそらく茶色の長いコートを羽織り、深々と帽子を被っていた。
「何しに来たんですか。」
つい、問いかけてしまった。
「川の流れる音を聞きに来たんだよ。」
僕と同じだった。
「川は綺麗な言葉しか知らないのがいいんだよ。」
男はそう続けた。
「雨が降ったらそうはいかないよ。」
僕は少し反論した。
「そうかもね。」
男は答えた。
そこからはもう何も話さなかった。
三十分程して男は何も言わず帰った。
それから少し考えた。きっとみんな疲れてるんだと。
21/12/01 02:21更新 / kinchan