ポエム
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優しい人
柔らかいシーツに包まれて
優しい香りの布団に顔を埋めるの
先ほどまで考えていた
不安、恐怖、後悔が
ゆっくりとまどろんで
波紋となっていく
でも、私には関係ないの
関係ないの
深く沈みこんだこの世界に
恐怖はないの
不安もないの

私の安らかな呼吸だけが
聞こえる、聞こえる
きこえる、きこえる
鍵のかかった思い出
知らない人の声
ぜんぶ、ぜんぶ知らないの
世界とのつながりを全て絶った
この世界に
責任は無いの
私だけがいるの

どれだけ深く考えても
満たされない心の器
本当は傷つけたいの
本当は理由をつけて恨みたいの
あなたを

暴れたい優しいケモノ
生きた血肉が食べたいケモノ
夢の中で草原を駆けるケモノ
誰かの夢を見ているケモノ

柔らかいシーツに包まれて
優しい香りの布団に顔を埋めるの
先ほどまで考えていた
不安、恐怖、後悔が
ゆっくりとまどろんで
波紋となっていく
でも、私には関係ないの
関係ないの
深く沈みこんだこの世界に
恐怖はないの
不安もないの
25/06/07 20:01更新 / 幼い春



談話室

■作者メッセージ
七作品目になります。
この詩は何度も読むと違った解釈が次々と出てくるそんな作品にしてみました。
一巡目と二巡目で思うものが変わるのではないのでしょうか?
三巡目でその解釈を確かめてみるのも面白いと思います。

評価、感想いつもありがとうございます。
とても励みになっています。

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