ポエム
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モルヒネ
ベランダで錆びた風見鶏が
西の空を指差している
天気は晴れのち曇り

そういえば君はいつも俯いてばかりいたね
この喉の奥にへばりつく
吐き出すには重すぎる固まりきった恋は

噛み終えたガムのように味もしないのに
ずっと口の中にあるんだ
脳を侵食していくよ

白昼夢の中で笑う
鉄屑の笑みが
壊れそうでただ怖かった
僕の不器用な愛の言葉は
いつも宙で霧散する

君が今

僕の心臓が不規則なリズムを刻み
いつか止まることを望んでいるのだとしたら
この患わしい日々の
ただ一つの救いは
君が知らない僕の心の病
この毒を僕だけのものにして
一人で飲み干すことだった
25/09/26 14:12更新 / 那須茄子

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