モルヒネ
ベランダで錆びた風見鶏が
西の空を指差している
天気は晴れのち曇り
そういえば君はいつも俯いてばかりいたね
この喉の奥にへばりつく
吐き出すには重すぎる固まりきった恋は
噛み終えたガムのように味もしないのに
ずっと口の中にあるんだ
脳を侵食していくよ
白昼夢の中で笑う
鉄屑の笑みが
壊れそうでただ怖かった
僕の不器用な愛の言葉は
いつも宙で霧散する
君が今
僕の心臓が不規則なリズムを刻み
いつか止まることを望んでいるのだとしたら
この患わしい日々の
ただ一つの救いは
君が知らない僕の心の病
この毒を僕だけのものにして
一人で飲み干すことだった
西の空を指差している
天気は晴れのち曇り
そういえば君はいつも俯いてばかりいたね
この喉の奥にへばりつく
吐き出すには重すぎる固まりきった恋は
噛み終えたガムのように味もしないのに
ずっと口の中にあるんだ
脳を侵食していくよ
白昼夢の中で笑う
鉄屑の笑みが
壊れそうでただ怖かった
僕の不器用な愛の言葉は
いつも宙で霧散する
君が今
僕の心臓が不規則なリズムを刻み
いつか止まることを望んでいるのだとしたら
この患わしい日々の
ただ一つの救いは
君が知らない僕の心の病
この毒を僕だけのものにして
一人で飲み干すことだった
25/09/26 14:12更新 / 那須茄子