ポエム
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マリアージュ・ディストーション
あれは甘い嘘
喉元でとろける毒のように
愛撫のフリをした傷跡が
まだ疼いてる――朝焼けの裏で

マリアージュ・ディストーション

君が残した
祝福の皮を被った咎だった

コンタクトもずれたまま
首輪に似たパールが肌に絡む
正しさを叫んでも
ベッドの上では意味をなくす

「愛が欲しかったんじゃない」
と誰かが言った
でも僕らはそれを信じた
信じたまま潰れていった

マリアージュ・ディストーション

交わした唾液で
神に見せかけた魔を孕んだ

夜が正解で
昼が嘘なら
抱いたその手に
祝福はもうない

「君が選んだのは 私じゃなくて理想だった」

マリアージュ・ディストーション

それは忘れることを愛と呼ぶ
25/07/14 19:12更新 / 那須茄子



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