灰
削れた白い粉が舞う中で
私の影だけが凍りついていた
思い出の切れ端は
今でも透明な痛みとなり
風に散らばるようだった
何度も描き直した記憶の地図は
欠けた道筋が繋がらず
ただひたすらに消えかけた光を
その隅で手放していく
遠い遠い
私はまだ追いかけているつもりみたい
あちらでは雪解けの鐘が鳴り響くというのに
ここはただ静寂が
深い深い眠りのように 私を覆い尽くしていく
忘れないで
そんな切実な誰かの祈りがしたような気がした
でもあまりにも淡い響きで
私は耳を澄ませていただけだった
私の影だけが凍りついていた
思い出の切れ端は
今でも透明な痛みとなり
風に散らばるようだった
何度も描き直した記憶の地図は
欠けた道筋が繋がらず
ただひたすらに消えかけた光を
その隅で手放していく
遠い遠い
私はまだ追いかけているつもりみたい
あちらでは雪解けの鐘が鳴り響くというのに
ここはただ静寂が
深い深い眠りのように 私を覆い尽くしていく
忘れないで
そんな切実な誰かの祈りがしたような気がした
でもあまりにも淡い響きで
私は耳を澄ませていただけだった