まよなかに
きんぎょと
さんぽ

そしたらね
そしたらね
ころんじゃってね

きんぎょ
とびでた
みずのなかから
おどりでた

どうせ
しなない
ぷらすちっくの
あかいきんぎょ

だから
いいの
ここは
むりしてでも
わらって

だいじょうぶ
だいじょうぶって
なんども
となえる

ひだりてで
ぎゅっと
にぎりしめる

さくらのちる
よるだった
さくらのまう
よるだった

このきんぎょ
どのきのしたに
うめようか
ねえ
どのきがいい

どうせ
あなたが
すてたきんぎょ

いまは
わたしのものでも
もう
いいの

そろそろ
おわかれ
してもいいの

きずだらけの
きんぎょ
もう
ゆめのなかへ
もどしてあげる

そこで
ゆらゆら
およいでね

これが
わたしの
せめてものあいです

■作者メッセージ
読んでいただきありがとうございます