あなたの　親切の根本を
知りたくて犯した
幾度もの　時を　許してください

息を呑むほど　澄んだ灰色
のどの奥に絡む　最初のいろは
追いかけて　追いかけても
届かない瞳の奥のあつい闇

ねぇ　二人の記憶を照らしてよ
過去も未来も　視点を変えれば
全部　今に繋がる大切な布石

だなんて誤魔化し　あなたにきくかな？
知らなければ良かったことは知りたくない
のに　また覚えていく　あの味を　鈍い痛みを

あぁ　もう　僕は
人以外にはなれないんだね
転生しては　繰り返す　蜜のような時の中
神様は　それでも　消さないのか　消せないのか

僕の数だけ重なっていく時間を
めくってはため息　もらして過ごす

■作者メッセージ
三次元で生きる僕の記憶は
遠い過去から重ねた意識と
近い未来から来る予感で
できている。