ポエム
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孤独な眠りに
わたしは半身を失った痛みを埋め
あまりの孤独を忘れるために
密かに地球で遊びごとをする

宇宙で独り 夢を視ている
この体が 意識が
ばらばらに散らばって この星で
孤独を分け合っているという夢を

あのときに半身を失ってからというもの
独りきりになった「現実」から逃れ
ひとひととして愛し愛される夢を演じる

たとえ 痛みすら他人事になったことで 
ひとひとの争いを引き起こしていると知っても
わたしの孤独はそれをも許容する

けれど 目覚めはすぐそこに
そのとき 孤独や争いから解放された
ひとひとの喜びで溢れかえったすみっこで
わたしだけはほんとうの孤独を味わうだろう

だって 愛しいほんとうの半身が
宇宙の どこにも いないのだから

それを知るわたしはきっと
ふたたびどこかで眠りにつくだろう

愛しい半身を失った「現実」に
わたしは今も耐えられないから
この星で自分をばらばらにして
独りきりでない孤独を夢見る
19/07/14 10:54更新 / あたつ



談話室



■作者メッセージ
たわごとひとつ、つぶやいてみました。

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