視線
貴方の視線のいく先は、
常に波乱に満ちている。
貴方から受け取った視線を、
僕は貴方をなぞるように追う。
貴方の視線と僕の視線の接点に、
声が聞こえる、耳をすませば。
「今日は桜色の空だね」
「天使のラッパの旋律が心地良いわ」
「貴方の先に何がある?」
「私の先には絶望の崖がある」
「僕の先には何がある?」
一瞬途切れる視線はしかし、
僕の一秒先を行くように赤く光る。
荒波にのまれそうな気迫と静けさ、
熱を帯びた視線はやがて落ち着き、
「笑顔があればいいね」
瞼をとじて、貴方はそう呟いた。
常に波乱に満ちている。
貴方から受け取った視線を、
僕は貴方をなぞるように追う。
貴方の視線と僕の視線の接点に、
声が聞こえる、耳をすませば。
「今日は桜色の空だね」
「天使のラッパの旋律が心地良いわ」
「貴方の先に何がある?」
「私の先には絶望の崖がある」
「僕の先には何がある?」
一瞬途切れる視線はしかし、
僕の一秒先を行くように赤く光る。
荒波にのまれそうな気迫と静けさ、
熱を帯びた視線はやがて落ち着き、
「笑顔があればいいね」
瞼をとじて、貴方はそう呟いた。