友と私(付録つき)
友が遠方からやって来た。
私は嬉しくなり、
大いに語り、
大いに喰らった。
枯れ葉が舞い落ちる日々に、
昔話を語り、
今後を考えあった。
二人で旅をして、
同じものを見、
肌で感じたことを、
詩にしたこともある。
それはまるで夢のようだった。
師と呼べる友は、
やがてたもとをわかれた。
友は恵まれたという。
だが、私は生きるために方々をさまよった。
人生の不条理を嘆き、
詩は空想から現実にひきもどされた。
だが、私は友との出会いを後悔はしない。
ほんの一瞬の会合でも、
得られたなにかがあると信じて。
こうして私は生き絶えた。
-----(付録)------
私は私を差し出すのです、
ディナーパーティーのテーブルクロスの上に。
そして目玉、耳たぶ、鼻、唇という順に、
ゆっくりと切り取られお客様に賞味されるのです。
その味が何であれ好評を頂いた私には、
それ以上を差し出すものがありません。
空虚のなか私が思い描いたものは、
砂金に似てこぼれ落ちていく私と、
もうここにはない心臓だけでした'。
私は嬉しくなり、
大いに語り、
大いに喰らった。
枯れ葉が舞い落ちる日々に、
昔話を語り、
今後を考えあった。
二人で旅をして、
同じものを見、
肌で感じたことを、
詩にしたこともある。
それはまるで夢のようだった。
師と呼べる友は、
やがてたもとをわかれた。
友は恵まれたという。
だが、私は生きるために方々をさまよった。
人生の不条理を嘆き、
詩は空想から現実にひきもどされた。
だが、私は友との出会いを後悔はしない。
ほんの一瞬の会合でも、
得られたなにかがあると信じて。
こうして私は生き絶えた。
-----(付録)------
私は私を差し出すのです、
ディナーパーティーのテーブルクロスの上に。
そして目玉、耳たぶ、鼻、唇という順に、
ゆっくりと切り取られお客様に賞味されるのです。
その味が何であれ好評を頂いた私には、
それ以上を差し出すものがありません。
空虚のなか私が思い描いたものは、
砂金に似てこぼれ落ちていく私と、
もうここにはない心臓だけでした'。